2025.05.08
「もう全部できない!」ってならなければ大丈夫。〜草潤中に進学したご家庭からの相談〜
4月。新しい環境、新しいスタート。
けれど、思い描いていた通りにはいかないこともある。
「それでも大丈夫」と思えるかどうかが、次の一歩を決めていくのかもしれません。
学校に行けたのは、数日だけ
先日、草潤中学校(学びの多様化学校)に進学したあるご家庭からご相談のお電話をいただきました。
4月から新しいスタートを切ったお子さん。
けれど、学校に通えたのは数日。
生活のリズムも乱れて、YouTubeやゲームに時間を費やす日々。
「ついイライラしたりして、口出しをしてしまったのがいけなかった」とお母さんがお話しくださいました。
関わり方を変えたら、少しずつ変化が
でも、その後、お母さんが関わり方を少し変えたそうです。
そうしたら、親子の関係性がぐっと良くなり、お子さんの様子にも少しずつ変化が見られるように。
そんなタイミングで「この先どうしたらいいか」「学校以外の居場所も必要なのか」というご相談をいただきました。
「自由」って、意外とむずかしい
新しい環境に飛び込むって、誰だって不安です。
学びの多様化学校はいろんなことが「自由」。
「自由って言われても、本当にいいの?って思っちゃう」と本人が言ったことがあったそう。
「自由」でいいと言われると、かえって「どうしたらいいの?」と戸惑ってしまうこともありますよね。
そして、入学前に『こうしたい』『こうなれるかも』って思っていたことが、実際はそうだったこともあれば、そうじゃなかったこともあった。
予想以上に、同世代の集団に入るハードルが高いと感じる子も少なくありません。
でも、全部できないってわけじゃない。
“もう全部できない”って思わなければ、大丈夫だと思うんです。
突破口は、「信頼できる人」と話すこと
うまくいかない時、モヤモヤするときの突破口は、「信頼できる人と話すこと」。
視点を変えてみると、また違った道が見えてくるものです。
今回は、学校との相談の末、担任の先生(本人が選んだ)との個別指導から少しずつ再スタートを切ることになりそう。
数学の先生の授業も受けられる可能性があるとのことで、ちょっと面白くなってきそうな予感がします。
こういう個別対応が可能なのは、「学びの多様化学校」ならではですね。
一歩ずつ、“楽しんで行ける”方向へ
最初から全部やらなくていい。
まずは、顔を知っている先生との関わり、行ける時間・行ける場所を増やすところから。
そうやって“楽しんで行ける”感覚が育っていけば、それが何よりの前進です。
他の先生と関わったり、勉強やスポーツなど何かに取り組んでみたり、友達や先だちと関わってみたり。
その先のステップは、ちゃんとその先に見えるはず。
それにしても、相談してもらえるって、本当にありがたいことです。
一緒に悩んで、一緒に考えていけることが、次の一歩につながる。
私もまた、「きっと大丈夫」と感じられた時間でした。